【採用活動に影響大】就活ハラスメントを防ぐためのチェックリストと企業が取り組むべき対策をご紹介

2025.3.21

【採用活動に影響大】就活ハラスメントを防ぐためのチェックリストと企業が取り組むべき対策をご紹介
こんにちは。いよいよ新年度到来!桜の季節!なんだか気分も浮かれてくる毎日です。我が家でも変化のあるタイミングとなっていまして、実は長女がこの4月から新卒として、東京配属となりました。本人・家族全員の希望通りの配属となり、大阪からいよいよ一人暮らしとなります。3月は家探しが本当に大変で、家賃の高いことにびっくりしておりますが、就活を突破していよいよ社会人になる長女を見守っていきたいと考えております。

さて今回は、就職活動の中で最近よく聞くハラスメントについて取り上げて見たいと思います。幸いうちの長女はハラスメントにあったことは無いようですが、世の中には精神的にも身体的にもダメージを受けている方もいらっしゃるようですので、このようなことが世の中から無くなってもらいたい、という気持ちでお伝えできればと思います。

はじめに

ここ最近、採用活動における「就活ハラスメント」が社会的な問題として注目を集めています。おそらく昔からあったとは思いますが表面化されてきていると思っています。企業側が学生に対して不適切な圧力をかけたり、不快な言動を行ったりすることは、企業のブランドイメージを損ない、優秀な人材を逃す原因にもなります。特に、採用活動に伴う飲み会や懇親会において、学生が不本意に参加を強要されたり、不適切な対応を受けたりするケースが問題視されています。

特に、リクルーターや面接官が知っておくべき「就活ハラスメント」の基本的な考え方、注意点、そして具体的なチェックリストについて解説していきたいと思います。

就活ハラスメントとは

就活ハラスメント(就活ハラ)とは、採用活動において企業側の担当者が学生に対して不適切な言動や圧力をかけることを指します。特に以下のような行為が該当します。

(1)強制的な飲み会や懇親会への参加の要求
(2)不適切な個人情報の質問(家族構成、恋愛、結婚予定など)
(3)身体的な接触や不快な発言
(4)内定の有無を利用した不当な圧力
(5)学生に対する過度な接待や過剰な期待

これらの行為は、学生に精神的な負担を与えるだけでなく、企業の信用を失墜させる要因にもなりますので辞めましょう。特に男性担当者が女性学生と1対1で会社外で会うこと自体、いろいろなリスクに発展しかねる元、となりますので、辞めておくべきだと思います。どうしても必要に応じて、という状況になるのであればせめて日中にするなど、配慮ある対応をお願いしたいと思います。

就活ハラスメントを防ぐための基本的な考え方

1.学生の意思を尊重する

学生にとって就職活動は将来を左右する重要なプロセスです。企業は学生の立場を理解し、選択の自由を尊重することが求められます。特に飲み会や懇親会への参加は「自由参加」であることを明確にし、学生が気を遣わずに断れる環境を整えましょう。

2.採用の公平性を保つ

飲み会や懇親会に参加したかどうかが内定の有無に影響するようなことがあってはなりません。すべての学生に平等な機会を提供し、公平性を確保することが必要です。

3.パワーバランスを意識する

企業の採用担当者やリクルーターは、学生よりも立場が強いため、意識せずとも圧力を与えてしまう可能性があります。そのため、フラットな関係を意識し、学生が意見を言いやすい雰囲気を作ることが重要です。自分ではこれ以上ないだろうと思うくらい丁寧な対応をして丁度いいかもしれません。

就活ハラスメント防止のためのチェックリスト

1.面接・説明会におけるチェックリスト

・不適切な個人情報(家族構成、恋愛、結婚予定など)を尋ねていないか?

・学生の価値観や人生観を否定するような発言をしていないか?

・プレッシャーを与えるような発言(「この会社に入らないと成功しない」など)をしていないか?

・ 面接官としての態度が横柄になっていないか?(特にこの点は、学生側も良く見ていますし、私の長女も以前、「あの面接官、かなりイケてないから辞退したわ」という発言もありましたので、ご注意ください。)

・学生の発言を最後まで聞き、適切な対応をしているか?(話を上から被すことのないようにしましょう。特に、何人もの面談を実施している担当者からすると、忙しい中で、ゆっくり話す学生がいた場合についついやってしまうことがあるようですのでご注意ください。

2.飲み会・懇親会におけるチェックリスト

・飲み会や懇親会への参加を強制していないか?

・学生が断りづらい雰囲気になっていないか?

・飲酒を強要していないか?(最近ではノンアルコール飲料や微アル飲料といったスマドリ文化もそこそこ広がってきておりますので、我々昭和世代が想像している以上にアルコールを取らない学生も増えてきていることを理解しましょう。)

・不適切な発言や過度な親密さを求めていないか?

・学生が適切な時間に帰宅できるよう配慮しているか?(せめて、22時には帰宅できるように、逆算で考えると21時にはお開き、といった感覚かな、と思っております)

・費用負担について学生に気を遣わせていないか?

3.内定後のフォローにおけるチェックリスト

・内定承諾を急かしていないか?(急かしてねじ込む、といった発想は逆に企業側への不信感につながりますので、じっくり考えてね、といった少し余裕のあるくらいが丁度いいのではと考えています。)

・内定辞退の自由を奪うような発言をしていないか?

・学生の意思を尊重し、選択の自由を確保しているか?

・内定者向けイベントにおいて、不適切な接待をしていないか?

企業が取り組むべき対策

1.採用担当者向けの教育・研修の実施

リクルーターや面接官に対し、就活ハラスメントに関する教育や研修を実施し、適切な採用活動の重要性を理解させることが必要です。

2.相談窓口の設置

学生が安心して相談できる窓口を設け、万が一問題が発生した場合には迅速に対応できる仕組みを整えましょう。(これがおそらく大事だと思います。何かあれば通報してください、といった感じで、その通報によって合否は左右されないという安心感を与えた上での対応になります)

3.企業文化の見直し

ハラスメントを許容しない企業文化を醸成することが重要です。全社的なコンプライアンス意識を高め、倫理的な採用活動を行う姿勢を社内外に示しましょう。

まとめ

就活ハラスメントは、企業にとって大きなリスクとなるだけでなく、学生にとっても深刻な問題となります。リクルーターや面接官は、学生の立場を尊重し、公平で健全な採用活動を行う責任があります。今回紹介した基本的な考え方やチェックリストを活用し、より良い採用活動を目指しましょう。
企業の採用活動の在り方を見直し、透明性と公平性を保つことで、長期的に優秀な人材の確保につながります。

あと、転居を伴う配属辞令を出す場合は、せめて2ヶ月前くらい=1月中にはお伝えされた方が良いと思います。理由は、長女で経験しましたが、2月26日に通知が来て、それから新居を探しだすと、3月末まで1ヶ月ほどしかなく、物件が見つかりにくいタイミングに入っているのでかなり苦労することとなります。

これも一種にパワハラか、と思われないためにもぜひご考慮くださいませ。

下村 勝光(しもむら かつみつ)
MIRACREATION株式会社 取締役。社会保険労務士法人MIRACREATION 代表社員。
仕事を通じて「笑いと驚き」を提供したい!をコンセプトに、北浜にある大阪証券取引所ビル8Fを本拠地としつつ、日々テレワーク中。
「難しいことをおもしろくして」をモットーに、現場に即した具体的なアドバイスを受けられると経営者から人気を博しております。
生まれは茨城県、育ちは大阪。趣味はフルマラソンで何とか3時間28分台を目指しております。

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