【人事担当者必見】4月入社の新卒社員に伝えておきたい「入社前にやっておくべきこと」と「若手への昭和世代共感プログラム」について

2024.12.23

【人事担当者必見】4月入社の新卒社員に伝えておきたい「入社前にやっておくべきこと」と「若手への昭和世代共感プログラム」について
2024年の流行語大賞は「ふてほど」でした。
聞いたことないわ、という声も多かったですが、正式名称は「不適切にもほどがある!」です。
昭和のオヤジが令和にタイムスリップしたらどうなるか、という切り口のテレビ番組で、昭和世代の私は「それあるある!」と思う場面がよく出てきました。

なぜこんなことを言い出したかと言いますと、先日、私がご支援している企業の社長さんが言われていたことが印象に残っているからです。
「最近の若い人は、ちょっとだけでも無理して昭和的な発想を持ち、行動できれば、それだけで社内外からかなり好かれることになり、仕事がやりやすくなる。
昭和の匂いを少しだけでも身につけさせることはできませんか?」と相談されました。

確かに、今の若い人達が少しでも昭和世代が共感するような言動ができるようになれば私もやりやすくなるし、働き方改革と逆行するかもしれませんが無理難題に対する抵抗力が身につき、若い人達も長い目で見れば良い学びだったと思ってもらえる素晴らしい指導になるかもしれないな、と思わされた次第です。

今回は、2025年4月から入社してくる新卒に対して伝えるべき基本事項と合わせて、若手を昭和世代から共感してもらえる人材へと育成するプログラム案を考えてみましたので、これらを踏まえ、新卒の職業人生をうまく軌道に乗せることができるヒントになれば、と思っています。

新社会人になる前にやっておくべき基本事項

下記の基本事項をお伝えする際には、入社までの残りの3ヶ月間は「自分を磨く時間」として大切に過ごしてもらいたい、という趣旨をしっかりお伝えいただきたいと思います。

1. 生活リズムを整える

社会人としてスタートダッシュを切るために最も重要なのは、規則正しい生活リズムを保つことです。

学生時代は比較的自由なスケジュールで過ごしてきたかもしれませんが、社会人になると基本的に固定された勤務時間に合わせた生活が求められます。

いきなりこれまでのリズムを変えることが難しいとはいえ、3ヶ月あります。

たとえば、1ヶ月に1時間ずつ起きる時間を早めていく、という段階的な対応ができる時期だと思います。

具体的な取り組みとして、

①早寝早起きの習慣をつける

②朝の時間を有効活用する

③健康管理を徹底する

今から上記3点に自分なりに取り組むよう、お伝えいただければと思います。

2. 基礎スキルの習得とブラッシュアップ

社会人になると、基本的なビジネススキルが業務効率や人間関係に大きな影響を与えます。

入社前に準備を進めることで、スムーズにスタートを切ることができます。苦手意識のあるものがあれば、自分なりにYouTube等で教材を見て、できる範囲で学んでおくことを伝えておきましょう。

よくある内容としては、

①PCスキル

②ビジネスマナー

③車の運転(これはYouTubeでは無理なので、レンタカーを借りて、時間のあるうちに友人に付き合ってもらって練習しておきましょう)

特に営業職として入社後、運転する場合は、練習しておいた方が良いと思います。
私のご支援先で、新人が車で事故して、自信がなくなり退職した、というケースを見ております。

3. 時間を有効活用する:自己投資とリフレッシュ

社会人になると、自由に使える時間が限られてきます。残りの学生生活を充実させることは、入社後の活力にもつながります。
自己投資のアイデアとしては、定番の読書でしょうね。

リフレッシュの方法としては、

①趣味を楽しむ

②家族や友人との時間を大切にする

③トレーニング 

といったところでしょうか。

4. 不安や疑問を解消しておく

新しい環境に飛び込むことに不安を感じるのは当然のことです。

この期間に疑問や不安を解消しておくと、心に余裕を持って入社日を迎えることができますので、相談相手を見つけておくこと。

何かあれば人事担当に気軽に相談してもらえるよう、コミュニケーション方法を確保しておくこと。

その他、内定者同士での交流やOB・OGや先輩に相談できるよう、会社側がサポートしてあげることが大事だと思います。

昭和世代に好かれる柔軟な人材育成プログラム

後半のここからは、Z世代の若者向け「昭和世代に好かれる柔軟な人材育成プログラム」についてお伝えします。

ただし、あまり無理に教え込みすぎるとブラック企業か?と誤解されてしまいますので、あくまで軽い感じで、笑いを入れながら場を構築することを心がけてください。

目的は、Z世代の若者が昭和世代との円滑なコミュニケーションを築き、職場での信頼を得ながら協働するスキルを身につける。

さらに、適度な柔軟性を持ち、昭和世代が期待する「無理が効く」要素を取り入れたバランスの取れた人材となるため、といったところでしょう。

1. 昭和世代を理解するセッション

・昭和世代の価値観や職場文化を解説する。
・「根性」「努力」「チームのための自己犠牲」といった昭和世代特有の美徳を学び、その背景を知る。
・彼らが若い頃に体験してきた社会背景や仕事観を共有し、共感力を養う。

具体的アクティビティ

・昭和世代の「働き方エピソード」をグループディスカッション。
・昭和世代と直接対話する機会を設け、価値観や期待感をヒアリング。

2. 昭和世代に好かれるコミュニケーションスキル

・昭和世代が好む「礼儀正しさ」「相手を立てる会話術」を学ぶ。
・「察する力」と「謙虚さ」の重要性を伝える。
・昭和世代がポジティブに感じる「素直さ」をアピールする方法。

具体的アクティビティ

・「敬語&報連相(報告・連絡・相談)」トレーニング。
・相手を褒める練習や場を和ませる会話のロールプレイ。

3. 昭和世代の期待に応える柔軟性の養成

・「できません」と即答しない対応力の訓練。
・努力と忍耐を必要とするタスクへの向き合い方。
・昭和世代が好む「やってみます」の姿勢を身につける。

具体的アクティビティ

・無理難題のシナリオに対して、「代替案を考える」演習。
・「不満を感じつつも乗り切る方法」のケーススタディ。

4. 昭和世代の信頼を得る仕事術

・昭和世代が求める「きちんと時間を守る」「コツコツ努力する」仕事術を解説。
・結果だけでなく、プロセスの報告も重視する習慣を身につける。

具体的アクティビティ

・ダミーのプロジェクトを用いた「進捗報告」トレーニング。
・「失敗を挽回するための計画書」作成演習。

5. Z世代らしさを活かした新しいアプローチ

・昭和世代が驚くような「Z世代ならではのスキル」を活用して関係性を構築する。
・昭和世代が使わないツール(SNS、AI)を駆使し、相手の仕事をサポートする提案力を強化。

具体的アクティビティ

・SNSやデジタルツールを用いた「上司・先輩をサポートする企画」提案。
・チームでの「世代間ギャップを埋めるプロジェクト」プランニング。

教育のポイント

1. Z世代に過度な我慢を求めない:無理を強要する教育ではなく、「昭和世代に寄り添うためのテクニック」を教えることで、Z世代の個性を損なわず柔軟性を高める。

2. 両世代が理解し合う環境を作る:Z世代だけでなく昭和世代にも「Z世代の価値観を学ぶセッション」を用意することで、双方が歩み寄る姿勢を促進する。

3. 実践的なフィードバックを重視:トレーニングの成果を実際の職場で試す機会を設け、その結果を教育の進行に反映させる。

昭和世代の上司、先輩にも同席してもらい、笑いを交えながら、こういう考え方もあるんだよ、という一つの考え方として情報発信し、無理強いはしない旨を伝えながらも、少しは昭和世代をZ世代に分かってもらう、というイメージです。

上記からできそうなことをピックアップし、うまく情報発信してもらえる人事担当者になっていただけたらと思います。

下村 勝光(しもむら かつみつ)
MIRACREATION株式会社 取締役。社会保険労務士法人MIRACREATION 代表社員。
仕事を通じて「笑いと驚き」を提供したい!をコンセプトに、北浜にある大阪証券取引所ビル8Fを本拠地としつつ、日々テレワーク中。
「難しいことをおもしろくして」をモットーに、現場に即した具体的なアドバイスを受けられると経営者から人気を博しております。
生まれは茨城県、育ちは大阪。趣味はフルマラソンで何とか3時間28分台を目指しております。

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