【オンボーディングは組織の成長に不可欠なプロセス?】押さえておきたい5つの重要なキーワード

2024.8.23

【オンボーディングは組織の成長に不可欠なプロセス?】押さえておきたい5つの重要なキーワード
みなさん、こんにちは!
今年度の上半期もそろそろ終わりを迎え、下半期に取り組むべき施策を確定する時期に入ってきました。
企業を取り巻く背景として、みなさんもご承知のように厚生労働省からの発表にもある2023年の出生数が80万人に満たない状況となり、人口減少のスピードが加速しています。
企業としてはいかに自社で働いてもらう方を確保するか、日本人に限らず外国人も含めて考えていくべき時代は言うまでもありません。また、人の確保だけでなく、いかに人でなくてもできるような仕組みを導入するのか、今いる社員がいかに定着し、生産性をアップしてもらえるか、をみなさん考えられているところだと思います。

弊社では、有り難いことにここ3ヶ月連続で新しいメンバーが入社していただいていますが、いかに定着し、貢献してもらえるかを「意図的」に考えてコミュニケーションをとっていますが、その効果はどうなのか。
我々も悩みながら取り組む入社後のオンボーディングについて整理したいと思います。
ちなみに、今回のテーマであるオンボーディングとは、新入社員が組織にスムーズに適応し、早期に業務に貢献できるよう支援するプロセスを指します。

まず、組織の成長において、従業員のオンボーディングは非常に重要なプロセスです。オンボーディングは、単なる新入社員の導入や初期教育に留まらず、組織全体の文化や価値観を新しいメンバーに浸透させ、彼らが短期間で組織に貢献できるようにするための包括的な取り組みです。
昔ながらの、努力して自ら見て覚えろ、は会社への不信感につながり、早期退職となると思います。

成功したオンボーディングは、新入社員のエンゲージメントを高め、早期の定着とパフォーマンスの向上につながります。ここでは、組織を成長させるためのオンボーディングに関する重要な5つのキーワードについて見ていきたいと思います。

オンボーディングに関するキーワード①:エンゲージメント

エンゲージメントは、オンボーディングの中心的な要素です。新入社員が早期に組織とつながりを感じ、仕事に対するモチベーションを高めるためには、彼らが組織のビジョンや目標に共感し、自分の役割がその達成にどのように貢献するかを理解することが重要です。
組織は、オープンなコミュニケーションを通じて、新入社員が意見を発信しやすい環境を整えるべきです。これにより、彼らの組織へのロイヤリティが高まり、長期的な成長に貢献することができます。

弊社でも、月1回のエンゲージメント計測とフリーコメント記入内容に対する役員幹部からのコメント返答をオープンに行い、透明感ある組織運営を心がけています。たまに手厳しいコメントが書き込まれますが、経営側の通信簿的な捉え方をして真摯に向き合います。

オンボーディングに関するキーワード②:文化適応

新入社員が組織の文化に適応できるかどうかは、彼らの定着率やパフォーマンスに大きな影響を与えます。
オンボーディングのプロセスでは、組織の価値観や働き方、社内のコミュニケーションスタイルを理解させることが必要です。
これには、組織のリーダーシップスタイルやチームの関係性を紹介することも含まれます。新入社員が文化的に適応しやすい環境を提供することで、早期の離職を防ぎ、彼らが長期的に組織に貢献できるようになります。

ウチの会社のキーパーソンは誰なのか。キーパーソンといっても仕事上や、社内の情報が集まる、社内の雰囲気を左右する、などなど。押さえておくべきキーパーソンを認識し、バランス良く社内で立ち振る舞えるようにしてあげてもらいたいです。

オンボーディングに関するキーワード③:継続的なサポート

オンボーディングは初日のオリエンテーションで終わるものではありません。
新入社員が最初の数週間から数か月の間に感じるサポートの質や量は、彼らの定着や成功に直結します。
メンター制度や定期的なフィードバックセッションを通じて、彼らが直面する課題や疑問に対するサポートを提供することが重要です。これにより、新入社員は自信を持って業務に取り組むことができ、早期の戦力化が可能となります。

よくあるケースは入社初日だけで、あとは実践あるのみ、というサポートスタイルです。直属の上司先輩だけでなく、管理部門や人事、経営層、といった様々な立場の方々との接点を意図的に構築することが大事だと感じます。
一般的には入社後の歓迎会があろうかと思いますが、一度に全員を集めるのではなく、あえて3回ほどのグループに分けて、月1回ペース=3ヶ月をかけて、歓迎会を行う、ということで継続的な接点を作っておくのはおすすめです。

オンボーディングに関するキーワード④:成長機会の提供

オンボーディングプロセスにおいて、新入社員が将来的にどのように成長できるかを示すことは、彼らのモチベーションを高める重要な要素です。
キャリアパスの明確化やスキル開発の機会を提供することで、新入社員は組織内での自己実現を期待し、積極的に学び続ける姿勢を持つようになります。
また、成長機会の提供は、組織全体のイノベーションを促進し、競争力を高めることにもつながります。

弊社で最近あった事例として、ご支援先からマナー研修のご依頼を受け、担当できるコンサルタントが不在である旨を社内の会議で共有したところ、入社半年ほどのメンバーから、実は前職でマナー研修を実施したことがある、という話が出てきまして、経験内容をじっくり確認すると今回のオファー内容とほぼ合致することがわかり、社内での調整を踏まえた上でご支援先からのマナー研修のご依頼に答えることができた、ということがありました。
ご支援先からの評価も大好評であったため、リピート依頼が入るほどで、正直びっくりしている点もあります。
本人も前職での経験を活かすことができ、弊社内での立ち位置にも少し自信を持ったようで、弊社内で求められている業務にも果敢にチャレンジしてくれている状況となりました。

社内メンバー各自ができることや得意分野等を会社側が把握しておき、タイミングが合えばチャレンジしてもらえるチャンスを与えることの重要性を感じているところです。

オンボーディングに関するキーワード⑤:テクノロジーの活用

現代のオンボーディングでは、テクノロジーの活用が欠かせません。
オンラインプラットフォームやeラーニングを活用することで、オンボーディングプロセスを効率化し、個々のペースに合わせた学習が可能になります。
また、テクノロジーを活用することで、新入社員はリモートワークやハイブリッドワークの環境においても、スムーズに業務を開始することができます。
さらに、データを活用したフィードバックシステムにより、オンボーディングプロセス全体を最適化し、継続的な改善を図ることができます。

私の知っている企業様では、入社後のe-ラーニング受講タイミングや状況、理解度確認テストの点数を皆が見れる状況にし、サボれない環境を作ることで、育成のスピードを高める工夫をされております。

まとめ

オンボーディングは、組織の成長に不可欠なプロセスであり、その成功は新入社員の早期定着と長期的な貢献に直結します。
エンゲージメント、文化適応、継続的なサポート、成長機会の提供、そしてテクノロジーの活用という5つのキーワードを中心に据えたオンボーディングプロセスを設計することで、組織は新しい才能を引き付け、彼らを最大限に活用することができるでしょう。これにより、組織全体のパフォーマンスが向上し、持続的な成長を遂げることが期待されます。

下村 勝光(しもむら かつみつ)
MIRACREATION株式会社 取締役。社会保険労務士法人MIRACREATION 代表社員。
仕事を通じて「笑いと驚き」を提供したい!をコンセプトに、北浜にある大阪証券取引所ビル8Fを本拠地としつつ、日々テレワーク中。
「難しいことをおもしろくして」をモットーに、現場に即した具体的なアドバイスを受けられると経営者から人気を博しております。
生まれは茨城県、育ちは大阪。趣味はフルマラソンで何とか3時間28分台を目指しております。

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