【評価は個人や組織を促進する重要なツール?】改めて押さえておくべき育成や研修、評価について

2023.10.27

【評価は個人や組織を促進する重要なツール?】改めて押さえておくべき育成や研修、評価について
    こんにちは。
    いよいよプロ野球のペナントレースも終わり、2023年も終わりに差し掛かってくることを実感できる時期に突入してきました。
    また、3月決算の多い日本では4月―9月の前半戦を踏まえた上で、後半戦を戦っている企業様も多いと思います。
    今回は、後半戦を戦われている企業様において、押さえておくべき育成・研修、評価について触れていきたいと思います。

    10月以降の時期は育成・研修について見直すチャンス

    10月以降のこの時期は、多くの企業や教育機関は翌年の教育・研修計画の整備や実施に向けての対応が本格化します。この期間は、過去の取り組みを振り返り、新しい計画や戦略を練るための業務の棚卸しと見直しのチャンスでもあります。
    以下に、この期間に取り組むべき業務の棚卸しと見直しについてお伝えします。

    業務の棚卸しと見直しに関するポイント

    1.過去の振り返り

    ・前年の教育・研修の結果や反応をデータやフィードバックとして分析する。
    ・どの研修が効果的であったか、どの部分が改善の余地があるかを特定する。


    2.目標の明確化:

    ・翌年の組織の目標やビジョンを基に、教育・研修の目的や目標を再設定する。
    ・教育・研修の成果を具体的にどのように計測するかの指標を定める。


    3.資源の確認:

    ・利用可能な教育・研修の予算、時間、人材、教材などの資源を確認する。
    ・資源の最適な配分や必要な追加資源の確保について検討する。


    4.最新の教育手法やツールの導入:

    ・テクノロジーや教育手法の最新トレンドを調査し、取り入れるべき新しい方法やツールを探求する。


    5.ステークホルダーとのコミュニケーション強化:

    ・研修の受講者や関連部門とのコミュニケーションを強化し、ニーズや期待を明確にする。
    ・研修の内容や方法に関するフィードバックを収集し、改善の方向性を決定する。


    6.計画の策定とスケジュールの作成:

    ・翌年の教育・研修の具体的な計画やカリキュラムを策定する。
    ・各研修の日程や担当者を決定し、スケジュールを作成する。


    7.継続的な改善のためのフィードバックループの構築:

    ・研修終了後のアンケートやフィードバックの収集方法を確立する。
    ・定期的な振り返りのセッションを設け、継続的な改善の取り組みを強化する。

    上記を通じて、より効果的な教育・研修計画の整備と実施が期待されます。
    組織や受講者のニーズに応じて柔軟に取り組むことで、翌年の教育・研修をより良いものにしてきましょう。
    これでよし、はあり得ません。

    対話を円滑にした上での最適な評価

    10月より2023年度の下半期(後半)に入ります。
    例年この時期に、上半期(前半)の振り返りや下半期(後半)の目標設定を行う企業が多くあります。
    従業員の主体性を促す「コミュニケーション」や「フィードバック」など対話を円滑にしたいという課題に紐づく解決手法や技術への注目が高まるものと思いますのでご紹介いたします。

    従業員の主体性を促すコミュニケーションとフィードバックの手法

    企業における半期ごとの振り返りや目標設定は、組織の進行方向を再確認し、従業員の成果や成長をサポートするための重要なプロセスです。しかし、このプロセスが真に効果的に機能するためには、円滑なコミュニケーションや適切なフィードバックの技術が必要となります。

    以下は、従業員の主体性を引き出し、対話を円滑にするための手法について述べます。

    1.オープンマインドを持ちましょう!

    上司やマネージャーは、自らの意見や考えだけでなく、部下の意見や提案を真摯に受け入れる姿勢が求められます。異なる視点や意見を尊重することで、従業員は自分の考えや提案を安心して共有することができます。決して、上司側は自分の意見と違うことを言ってきた部下の意見を潰す、聞かない、と言った雰囲気自体、出してはいけません。


    2.定期的な1on1の実施しましょう!

    一定期間ごとに上司と部下の間で行われる1on1の面談は、直接的なフィードバックを受け取ったり、具体的な悩みや問題点を共有する良い機会です。
    できれば評価の時期だけではなく、頻度を増やした1on1により、普段からコミュニケーションの場を作ってもらいたいものです。


    3.成果主義ではなく、プロセスや努力も評価してあげてください!

    企業ごとに評価するポイント・項目は違いますが、短期的な成果よりも、中長期的な視点で従業員の努力やプロセスを評価・フィードバックすることはやはり重要です。これにより、従業員は成果を追求するだけでなく、自らの成長や学びを大切にする姿勢が養われます。


    4.フィードバックに具体性を持たせましょう!

    抽象的な評価や感じたことを伝えるのではなく、具体的な状況や行動を基にしたフィードバックを提供することで、自身の行動や結果についての理解を深めることができます。大阪弁で言うと「あんまり営業出来てないからちゃんとしてや」ではなく、例えば「今よりも訪問件数を週に5件以上増やし、訪問後にお礼の電話は必ず翌日までにはしましょう」というレベルです。


    5.双方向のコミュニケーションを奨励しましょう!

    部下・後輩からも積極的に意見やフィードバックが言える文化を築くことで、組織全体のコミュニケーションが活性化します。


    6.安全な環境を確保しましょう!

    部下・後輩が自由に意見や懸念を表現できる環境を作ることが重要です。
    恐れや不安なく自分の意見を表現できる文化は、各自の主体性や創造性を引き出す要因となります。


    7.ツールの活用

    現在、多くのコミュニケーションやフィードバックのツールが存在しています。これらのツールを活用して、フィードバックの収集や共有、対話の促進を図ることも効果的です。

    評価ってそもそも何?

    評価とは、何らかの基準や規準に基づいて、物事や人々の価値や性能、資質などを判断する行為やプロセスを指します。ビジネス、教育、スポーツ、アートなどの多くの分野で、評価は重要な役割を果たしています。
    評価には多くの要素や側面がありますが、以下に評価に関する基本的な考え方を示します。

    1.目的を明確に。

    評価を行う目的を明確にすることは非常に重要です。例えば、教育の分野では、学習者の知識やスキルの獲得度を確認するための評価が行われます。ビジネスの分野では、製品の品質や従業員のパフォーマンスを評価することがあります。


    2.基準を明確に。

    評価を行うためには、明確な基準や規準が必要です。これにより、客観的で公平な評価が可能となります。


    3.客観性と公平性

    偏見や先入観を持たず、公平に評価を行うことが求められます。特に人々の能力や性能を評価する場面では、公正な評価が非常に重要です。


    4.フィードバック

    評価の結果は、フィードバックとして伝えられることが多いです。このフィードバックは、改善や成長のための貴重な情報となります。このフィードバックがなされていないケースが現場では多いことが問題だと感じています。


    5.継続性

    一度の評価だけでなく、定期的な評価を行い、その結果をもとに改善や成長を促すことが重要です。よくあるのが賞与支給時期と合わせた評価。改善や成長を促すことを考えると極論は毎日がいいのかもしれませんが、なかなか現実的ではないので、せめて月に1回を目指したいものです。


    6.評価の多角性

    一つの視点だけでなく、複数の視点から評価を行うことで、より正確な評価が可能となります。例えば、360度フィードバックのような方法は、多角的な視点からの評価を可能にします。


    7.成果主義とプロセス

    評価は、結果だけでなく、その過程や努力も考慮すべきです。過程を評価することで、継続的な改善や学びの促進が期待されます。


    8.評価の透明性

    評価の基準や方法、結果を明確にし、関係者に共有することで、評価の信頼性や受け入れられやすさを高めることができます。

    まとめ

    評価は、単なる判断やランキングの手段ではありません。評価の結果をもとに、個人や組織の成長や改善を促進するための重要なツールとして位置づけられるべきです。

    今一度、本来の趣旨・目的を振り返り、より良い状態を目指していただければと思います。

    下村 勝光(しもむら かつみつ)
    MIRACREATION株式会社 取締役。社会保険労務士法人MIRACREATION 代表社員。
    仕事を通じて「笑いと驚き」を提供したい!をコンセプトに、北浜にある大阪証券取引所ビル8Fを本拠地としつつ、日々テレワーク中。
    「難しいことをおもしろくして」をモットーに、現場に即した具体的なアドバイスを受けられると経営者から人気を博しております。
    生まれは茨城県、育ちは大阪。趣味はフルマラソンで何とか3時間28分台を目指しております。

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