VUCA時代に求められる人材とは?生き抜くためのキャリア戦略も紹介

2024.5.20

VUCA時代に求められる人材とは?生き抜くためのキャリア戦略も紹介
VUCA時代(Volatility(変動)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑さ)、Ambiguity(曖昧さ)の略称)と称されるとおり、現代は先読みのできない時代となっています。

この時代に「どのような人材を育てるべきなのか」「変化の激しい時代を生き抜くために必要なスキルは何か」と不安に思う方は多いでしょう。

この記事では、VUCA時代に求められる人材やスキルの特徴について詳しく解説します。また変化の激しい時代を生き抜くためのキャリア戦略もご紹介します。

VUCA時代に求められる人材の特徴

VUCA時代に求められる人材は、従来とは異なってきています。単なるスキルや知識だけではなく、時代の目まぐるしい変化に対応できる柔軟性や創造性が必要です。

企業は、具体的にはどのようなスキルやマインドを持つ人材を育成すればいいのでしょうか。

本章では、VUCA時代に求められる人材が備えるべき4つの特徴について解説します。

  • 情報処理能力が高い
  • 仮説構築能力が高い
  • ラーナビリティ(学ぶ力)がある
  • 行動力が高い
  • 詳しく見ていきましょう。

    情報処理能力が高い

    VUCA時代に必要な能力として、まず、あらゆる情報から適切な情報を選び出し正しく状況を判断する高度な情報処理能力が挙げられます。

    なぜなら、現代は市場や経済に関する膨大な情報があふれている時代だからです。その中で根拠がない情報や間違った情報に惑わされることなく、必要な情報を的確に選択して使いこなさなければなりません。

    それには、日頃から最新のテクノロジーや市場動向など多くの情報に接することが必要です。また、現在常識とされている意見とは異なる意見も含めた情報も確認し、的確に有用性を判断できる柔軟性も求められます。

    的確な情報処理能力があれば、世の中の流れや自社の立ち位置を見極め、進むべき方向を提案できるリテラシーを獲得できるでしょう。

    仮説構築能力が高い

    VUCAの時代には、未来の予測が困難な場面でも、情報を駆使して未来について仮説を立て、仮説に基づいた戦略を素早く構築することが重要です。

    なぜなら、必要な情報だけを選りすぐって得ることが難しい反面、意思決定にスピード感を求められる場面が多いからです。

    普段から各方面から情報収集をおこない、先を予測した仮説を立てることが習慣化されていなければなりません。また、得た情報を多様な角度から精査することも必要です。

    情報の精査ができていれば、いざ行動するときにスピード感をもって対処することができます。複数の仮説を立て、それぞれに対する戦略を練って実行に移していけるでしょう。

    AIの台頭や経済界の変革が続く中で企業として生き延びるためには、仮説をもとに行動し目標に向けて柔軟に改善を繰り返していくことが大切です。

    ラーナビリティ(学ぶ力)がある

    新しい技術が常に上書きされるVUCA時代において、「ラーナビリティ」すなわち新しいスキルを常に学ぶことが欠かせません

    変化の激しい時代においては、スキルはすぐに陳腐化するので新たなスキルを獲得するための努力が必要なのです。

    たとえばデジタル化が急速に進展し、決済のキャッシュレス化やオンラインショッピングの日常化により、従来の人間がおこなう作業が代替されました。

    IT関連のスキルも高度化するスピードが速く、必要とされるスキルもすぐに陳腐化します。

    AIの進化が著しく省人化も進む中、人だからこそできる能力を発揮することが必要となってきます。変化する状況への適応力も人だからこその能力です。

    状況が刻々変化を続ける現代において、常に学び続けること自体がスキルとなる時代といえるでしょう。

    行動力が高い

    VUCA時代にもっとも必要な能力は、果敢な行動力だといえます。

    いくら情報処理を的確にし優れた仮説を立てても、実際に踏み出す行動力がなければ仮説を検証できません。

    前例にとらわれずに実際に検証してみることにより、物事を進めることができます。
    失敗を恐れて迅速な判断を逃すと、チャンスを失うばかりかリスクを抱えることにもなりかねません。

    常に市場の動向にアンテナを張り、冷静に分析して迅速な判断につなげることが重要です。

    特にマネジメント層は、状況が不確かな中でも組織をリードし、的確な判断を下す必要があります。また、状況に応じて柔軟に判断を変更していくことも大切なことです。

    先読みが難しい時代だからこそ、状況に合わせた果敢な行動力と冷静な判断力が重視されます。

    VUCAが注目されている背景

    VUCAという言葉は、米ソ冷戦後の不確実な状況下のアメリカで軍事用語として使われ始めました。

    その後2016年に開催された世界経済フォーラム「ダボス会議」で、予測不能な状態として「 VUCAワールド」という表現が使われ、世界の共通認識になったといわれています。

    現代はAI技術の急速な発展、グローバル経済の進展など世界規模で予測不能な変化が進んでいます。

    その上、世界中で起こっている異常気象による災害、新型ウイルスの蔓延に伴う市場の変化、働き方の変化が起こりました。また少子高齢化の深刻化による労働人口の減少によって、現在のビジネスモデルの変更は避けられません。

    このように先行きの見えない時代が、VUCAが注目されている背景となっているのです。

    VUCA時代が人材に与える影響

    VUCA時代は、企業に求められる人材の要素にも大きな影響を与えています。

    先行きの見通しの悪さにより、企業が長期的に安定した収益を上げることが難しい時代になりました。そのため人材の流動化もさらに進むと予測されます。

    VUCA時代が人材に与える影響には次の3点が考えられます。

  • スキルの陳腐化が起こりやすくなる
  • 「T型人材」の需要が高まる
  • キャリア自律が求められる
  • 詳しく見ていきましょう。

    スキルの陳腐化が起こりやすくなる

    VUCA時代には新たな技術がどんどん登場し、苦労して身に付けたスキルの陳腐化が起こりやすくなります

    たとえばテクノロジーやサービスの進化により、ついこの間まで有用だったスキルが現在ではすでに陳腐化しているというケースも出てきました。

    書類作成、データ入力などの定型業務はAIに置き換えることが可能ですし、営業業務もWebによるマーケティングへと移行してきています。
    過去の成功事例にとらわれていては、新たなスキルを獲得することができません。次のイノベーションをとらえることも不可能です。

    急速に変化する社会情勢の中、求められるスキルが変化しても、多くの領域の情報を把握し対応していく力が求められています

    「T型人材」の需要が高まる

    VUCA時代においては、知見の広さ(横軸)と専門の深度(縦軸)を兼ね備えた「T型人材」の需要が高まっています

    先行きの不確かな時代には、さまざまな分野にアンテナを張り、事業の成長のチャンスを逃さないようにしなければならないからです。

    また一方で、競合に負けない専門分野に精通したスペシャリストであることも求められます。

    このようなT型人材を育てるには、担当分野を超えた外部と連携したプロジェクトを通して、多くの経験をさせることが有効です。

    T型人材の育成により、特定の分野だけではなく幅広い知見を持つ人材が得られます。変化が激しい現代では、T型人材のような多方面からアイデアや企画を立ち上げられる人材が必要とされているのです。

    キャリアの自律が求められる

    未来の予測が難しい現代では、ひとつの企業に人生を委ねるのではなく、自身で状況を判断しキャリアを築いていく「キャリア自律」の意識が強く求められます

    HR総研の調査によると、大企業の6割が何らかの形で生産性向上のためのキャリア自律の支援の取り組みをおこなっているとの結果が出ています。中小企業でも4割が対応している結果でした。

    企業側のキャリア自律支援として実施している取組み・対策としては、「管理職研修」「キャリア研修」「自己学習への手当補助金」の割合が多くなっています。

    キャリア自律による企業のメリットとしては「仕事のモチベーションの向上」「生産性の向上」が挙げられます。

    変化の激しい時代を生き抜くためには、自ら考えて行動し企業の成長に貢献できる人材育成が重要になるでしょう。

    参照:HR総研「人的資本価値の最大化に向けたキャリア自律の課題」に関するアンケート

    VUCA時代の人材に求められているのは「OODAループ」

    VUCA時代に意識しておきたい意思決定方法に「OODA(ウーダ)ループ」が挙げられます

    OODAループは、アメリカの航空戦術家ジョン・ボイド氏が考案した迅速な意思決定方法です。Obserb(観察)、Orient(状況判断)、Decide(意思決定)、Act(実行)の4つのステップを踏みます。

    先の見通しの立てにくい状況でも、個人の裁量で4つのステップを迅速に繰り返して意思を決定していくことが可能です。状況に応じて前のステップに戻ったり、任意のステップから始めることもできます。

    自由度が高く変化に対応しやすいので、現場に即した有効な行動ができ、自ら考えて行動する組織作りができるのです。

    世界中の軍隊で採用されているだけでなく、ビジネス界でも重用されていることが特徴です。

    VUCA時代に必要な人材育成の手法

    VUCA時代には、先見性に優れ、不測の状況でも的確に判断し実行できる人材を育てることが急務になります。

    予測ができない状況の中でも、常に知識を学び続け、環境の変化にも柔軟に対応していく人材を育てることが重要です。

    VUCA時代に必要な人材育成の方法には次の3つが挙げられます。

  • OJT
  • OFF-JT
  • 自己啓発支援
  • それぞれにメリット、デメリットがあり、バランスよく組み合わせて導入することが大切です。

    詳しく解説していきましょう。

    OJT

    OJT(On The Job Training)とは、職場の上司や先輩が実際の仕事を通して部下や後輩を指導し、知識や技術を身に付けさせる教育方法のことです。

    適切なOJTにより、即戦力となる人材の育成や職場のコミュニケーションの強化が図れます。

    厚生労働省「能力開発基本調査」によると、60%の企業(1,000人以上の企業では75.3%)が正社員に対するOJTを実施したと回答しています。OJTが浸透していることがわかる調査結果です。

    メリットとしては、社員は学んだ知識や技術を実践を通してアウトプットしながら定着させることができます。問題解決能力、トラブルに対する対応力も実践的に身に付けることができるのです。

    一方デメリットとしては、教育担当者の能力により、教育に差が出てしまうことがあります。また、教える内容が直接の業務に関連したことに隔たりがちで、体系的な教育には不向きです。

    参照:厚生労働省「令和4年度能力開発基本調査」

    OFF-JT

    OFF-JT(Off The Job Traininng)とは、自分の職場を離れておこなう教育訓練のことです。

    通常業務を通して教育をおこなうOJTに対し、職場を離れ研修やセミナーなどで教育をおこないます。

    集合研修、通信教育、eラーニングなど研修内容によって方法を選択できることがOJTとは異なる点です。

    厚生労働省の令和4年度「能力開発基本調査」によると過去3年間のOFF-JTに支出する費用を増やしている企業が18.5%と増加傾向になっています。

    メリットとしては集合研修の場合は外部の専門家に依頼するので、専門知識を体系的に取得できること、一度に多くの社員の知識向上が図れることです。

    デメリットとしては集合型研修は外部の企業に委託するケースが多く、研修コストがかかること、研修会社選びに失敗すると企業の希望とかけ離れた内容の研修になってしまうことが挙げられます。

    自己啓発支援

    自己啓発支援とは、企業が社員にとって業務上必要な知識を身に着けるための支援をすることです。

    具体的には、業務上必要な資格取得費補助、語学学習費用補助などが挙げられます。自己啓発のための休暇を取れる仕組みを提供している企業もあります。

    メリットとしては、自主的に学ぶ社員の成長を後押しできること、勤務時間以外の学習になることが多いことです。

    デメリットとしては、学習に取り組む姿勢に個人差があり、また直接の業務に関係のない場合もあることでしょう。

    未来の予測がつきにくいVUCA時代において、一人ひとりが主体的なキャリア形成に向けた自己啓発をしていくことが企業にとっても大変重要な課題となっています。

    以上の3つの人材育成方法のメリット、デメリットを把握し、組み合わせて導入することが大切です。

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    まとめ

    先行きの予測ができないVUCA時代に必要な人材は、従来とは異なります。状況の変化に対応し、迅速に的確な判断を下せる人材が必要です。

    情報を常に収集し、学び続け、行動できるスキルが今まで以上に求められています。

    企業もOJT、OFF-JT、自己啓発支援などで社員が成長していく場を提供することが重要になります。

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