宿泊施設に関する許認可とは?~安全・安心に合宿研修を実施するために知っておきたい知識~ 2023.4.27 人事・総務向け 失敗しない 研修担当者向け 計画・準備 合宿研修に於いて、参加者の安全・安心は確実に担保しておかなければいけません。施設を選ぶ際にも様々なケアポイントがありますが、今回は宿泊施設に関する法律や許認可、旅館、ホテルや民宿などと民泊の違いについて解説していきます。 目次 旅館業法とは 旅館業での分類 民宿・キャンプ場・研修所 民泊について 合宿研修施設を選ぶときに注意すべきポイント 旅館業法とは 旅館業法の第一条には、「業務の適正な運営を確保すること等により、旅館業の健全な発展を図る」と定められています。この法律は、旅館業を普及させるために一定の基準を設け、利用する方々の安全と安心を確保し、利便性を高めることを目的としています。従って、旅館業法に基づく許認可である旅館業営業許可は、客室設備などの衛生環境を確保するための基準や、建物が建築基準法に適合しているか、また消防法に適合しているかなどが検査の対象となっています。 そのため、営業許可のない宿泊施設に宿泊すると、衛生面や安全面での基準が担保されていないため、リスクを負うことになります。 旅館業での分類 宿泊料を受けて人を宿泊させる場合は旅館業法が適用されます。「宿泊」とは「寝具を使用して施設を利用すること」とされ、宿泊施設を営む場合は、旅館業法に基づく営業許可が必要となっています。ですので、合宿研修などで外部の施設を利用する場合、旅館業の営業許可を取得している施設を選ぶ必要があります。 旅館業法では施設の種類をその営業形態によって3つに分類をしています。 ① 旅館・ホテル営業…施設を設け、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業で、簡易宿所及び下宿営業以外。 ② 簡易宿所営業…宿泊する場所を多数人で共用する構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて宿泊させる営業で、下宿営業以外。 ③ 下宿営業…施設を設け、1カ月以上の期間を単位とする宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業。 通常、ホテルや旅館、民宿などはこの3つの分類のいずれかに属しており、規模などは異なるものの、一定の環境的な基準はクリアしていますので、分類がどれであっても基本的には安心して利用できます。 CO-MIT掲載施設はすべて旅館業法に基づく営業許可を取得しておりますので、安心してご検討ください。 民宿・キャンプ場・研修所 民泊と類似の分類で民宿やキャンプ場などがあります。これらについて説明します。 民宿:旅館業法の多くは簡易宿所に分類されますので、旅館業法に基づく営業許可をうけて営業しています。 キャンプ場:テントやバンガローなどが常設され、宿泊料を徴収している場合は旅館業法が適用されます。テントなどが常設でなく、持ち込みでサイト入場料などを徴収しているキャンプ場は旅館業に基づく営業許可は不要とされています。 研修所:セミナーハウスや研修センターなど宿泊可能な研修施設も宿泊料を徴収している場合は旅館業法が適用されますが、例えば企業所有の研修所で、特定の対象者(社員や会員など)が研修目的で宿泊するための施設は旅館業法の適用を受けていない場合があります。 民泊について 近年の宿泊施設の不足や空き家対策などもあり、民泊と呼ばれるサービスが登場し、普及しています。 当初は法的規制がなく、トラブルも多く発生していましたが2017年に住宅宿泊事業法(民泊新法)が制定され、民泊の基準が明確になりました。 民泊は旅館業と比較すると規制が緩いものとなっており、企業などの合宿研修ではあまりお勧めはできませんが、オフサイト研修やローカルエリアでの体験型研修などを実施する際は、旅館業との違いやリスクを認識した上で活用も可能です。 旅館業と民泊における主な相違点は以下のとおりです。 旅館業 民泊 適用法 旅館業法 住宅宿泊事業法(民泊新法) 許認可 旅館業法に基づく営業許可が必要 民泊法に基づく届け出が必要 営業期間 制限なし 年間180日(泊)以内 運営形態 法人や個人事業主が多い 個人所有の物件を貸し出しが多い 設備 客室や浴室など一定の基準がある 家庭用の設備に近いことが多い サービスの提供 フロントや飲食の提供、客室清掃などのサービスを提供している場合が多い 原則自己責任でセルフの場合が多い 合宿研修施設を選ぶときに注意すべきポイント これまで述べてきたように、有償で宿泊できる施設には大きく分類して旅館業と民泊があります。企業主催の合宿研修などでは、安全安心面を考慮し、旅館業法に基づく営業許可を得た、ホテル・旅館・民宿・キャンプ場などの利用をお勧めいたします。 仮に民泊や旅館業法に基づく営業許可の無いキャンプ場を利用する場合は、立地や提供されるサービスだけでなく緊急時の連絡先や対応などをしっかり確認しておく必要があります。 CO-MIT掲載施設は全て旅館業法に基づく営業許可を取得しておりますので、安心して施設をお選びいただけます。 CO-MITでは、様々な目的から全国で研修・合宿施設の検索が行えます。 >研修合宿施設検索サイト「CO-MIT(コミット)」で施設検索する! また、ご希望の研修合宿を一括手配する「専門家に相談」サービスもご用意しております。 ホテルや研修センターをはじめ、全国のさまざまな施設と緊密に連携。研修や合宿の目的・日時・参加人数などを踏まえ、プロの視点から最適な施設および備品等の選定・提案・手配を進めます。 ぜひお気軽にご利用ください。 > 専門家に相談する! 記事一覧へ
この記事を見た人はこの記事も見ています <2024年度最新版> 合宿研修費用(宿泊・飲食費)の相場について 2024.4.18 一棟貸し切りで周りを気にせず研修合宿をしたい方におすすめ!一棟貸し施設特集 2023.7.30 【おすすめ14選】東京駅から1時間以内で行ける研修施設 – 関東や熱海の施設まとめ 2024.11.05