どうすればいいの?広まるワーケーションの労務管理や業務とプラベートの切り替え

2021.3.10

どうすればいいの?広まるワーケーションの労務管理や業務とプラベートの切り替え
みなさまこんにちは!
前月の記事では、「事業再構築補助金」についてお伝えしました。いよいよ今月から申請に向けて本格的に動き出すものと思われますので、みなさまも是非チャレンジしてみてください。

私のいる大阪では3月1日から緊急事態宣言が解除され、いよいよコロナからの復帰に向けて経済が動き出そうとしています。まずは私も2ヶ月ほど中止していた外飲みを再開し、日本経済に貢献せねば、と思うところです。

前月の記事から今日に至るまでで私の中での大きな変化は「Club house」の出現です。新しいものには是非触れる、ということで私も何度か参加しました。個人で自由に開設できるラジオ局のアプリができた、といった感覚でしょうか。今月から開幕するプロ野球のテレビを自宅でビールでも飲みながら、「Club house」内でバラバラにいるファン同士で応援できたらいいな、と思っています。
ちなみに「Club horse」という偽物が中国ですでに作成されていた事実にはさすがに笑わされましたが、その中国では自宅でフル電気充電できる自動車が100万台近く走っていたり、無人のドローンタクシーも空を飛んで人を運んでいたり、と発展スピードが日本に比べて格段に上だと思わざるおえないですね。
日本ものんびりしていられません。

さて、そろそろ陽気もよくなり、花見シーズン、新年度シーズンに差し掛かってきます。心機一転、自社でも個人でも新しい取り組みを始めていかなければなりません。
テレワークは少し出来るようになってきたけど、一歩進めて、「ワーケーション」にチャレンジしてみませんか。
という訳で、昨年も少しだけワーケーションについての記事を書きましたが、
今回もタイミング的に「ワーケーション」についてお伝えしていきます。

改めて「ワーケーション」とは

ワーク(仕事)+バケーション(休暇)=ワーケーションです。
つまり、観光地や帰省先など、自宅以外の休暇先でリモートワークをすることです。言葉にすると簡単ですが、実際にはなかなかできないよね、と思われることも多いです。
昨年の記事にも少し記載しましたが、私も夏場に長野県のスキー場で数日間ワーケーションしたことがあります。非日常的でかなり刺激的でした。
生産性を劇的にアップさせるためには普段のリズムを大きく変える環境に身を置くことも必要だと感じた次第です。

ワーケーションにおける労務管理について

少しややこしいと思われるのが、仕事と休暇を合わせた場合の労務管理についてです。

休暇中に少しだけメールチェック、電話対応、会議参加等の「仕事をした場合」は、その時間分の賃金が発生します。ワーケーション中の仕事時間が1日4時間を超えてくるようだと、そもそもそれだけ働いているなら休暇ではなく勤務日となりそうですしワーケーションの趣旨から外れていると思いますので、せめて所定労働時間数(一般的には1日8時間や7.5時間)の半分未満を上限として、感覚的には1日2時間程度がワーケーションの流儀ではないか、と思っています。ちなみに、法律上1日2時間までがワーケーションである、といったルールはありません。

1日2時間で7日間(1週間)のワーケーションを実施しますと、14時間分の仕事時間が発生し、その分の賃金を支払う必要があります。1日8時間を超える実働時間ではなく1日2時間の実働なので、各自の時給単価に1.25倍する必要はありません。ただし、7日連続となると変形労働時間制度を導入していない場合なら、7日目は週1回の休みもない労働、ということになりますので、1.25ではなく1.35の割増賃金の支払いとなります。
それ以外の1日目~6日目までは1.00となります。このあたりの詳細は各社の就業規則にどのような労働時間管理のルール設定がされているかによって変わってきますので、実際に7日間ワーケーションを実施する場合には自社のルールをご確認のうえ、不安がある場合は監督署や専門家にご確認ください。

あと、1日の労働時間を1時間ではなく2時間程度で設定すると、WEB会議の一つくらいは参加できると思います。
ただ、あくまで休暇中なので必要のない会議には、参加できる状況だとしても参加せず、どうしてもワーケーションしている方が参加しないとその会議が進まない、意味のない会議になってしまう、といった事情がある場合に限って参加してもらう、というルールにされてはいかがでしょう。
人材教育の観点からも、たまには会議のキーマンが不参加でも他のメンバーで課題解決に向けた会議を実施することは良いことだと思いますので、よほどのことがない限り、ワーケーション実施中は会議不参加を基本にしてもらいたいです。

ワーケーション中の仕事時間のカウント方法は、タイムカードが打刻できる環境ではないと思いますので、手書きで勤務記録をつけてもらい、時間数を把握するのが簡単で良いと思います。ワーケーション実施者が100人を超えてくるようでしたらもう少しシステム化してもいいかもしれませんが、まだまだ少数だと思いますので、最新の勤務形態であるワーケーション中の時間把握をまずは原始的な紙でやっていきます。

注目を浴びる、「つながらない権利」とは

先ほど、1日2時間を上限に、という話をしました。これは本人が自由に選択できる2時間程度、という意味です。上司や会社側から2時間の範囲内ならいつ電話してもメールしてもいいよね、という考え方はまずいです。
特にメールはついつい送ってしまいがちですが、送られてきた本人からするとやはり気になります。
私はメールのトレイに未処理メールを置いていますので、そこにメールが溜まっていくとついつい処理して「スッキリ」させたいので、休日でも携帯電話からメールを処理してしまいます。しっかり休まないとダメですね。ですが、私にとっては休めなくてもメールを処理できた喜びが勝る方なので良しとしています。

ワーケーション中は、「つながらなくて良いルール」を決めることが重要だと感じます。例えば、ワーケーション中は緊急の内容があれば電話するけど、出れなくても仕方がない。ただ、着信があった場合は、翌朝の9時30分くらいまでには折り返し電話する、といったルールを設定するのが良いかと思います。
また、メール連絡も午前中はメールを送ってもいいが、午後からはメールやメッセージは送らない、というルールもありかもしれません。
例えば、1日2時間の仕事時間の始業と終業を予め決めておき、その時間帯しかメールやメッセージはしない。その時間帯以外に送られてきたメールやメッセージにはその日には見なくてもよく、翌日の2時間のうちに見るだろう、という前提で送る側も想定しておく。
こんな感じはいかがでしょうか。

ちなみに、フランスでは、2016年8月8日に成立した労働法改革の中で、「つながらない権利」に関する規定が導入されました。具体的には、使用者は、企業委員会等の意見聴取をした上で、「つながらない権利の行使の方法を定め、労働者および管理職、幹部職員に対し、デジタルツールの合理的な使用について教育し、関心を喚起する行動の実施を規定する」という社内ルールを作成しなければならない、ということを義務化した、ということになります。

フランス通信大手のOrange社は、夕方・週末・休暇の間については職務上のメールに返信する義務がないことを定めるなど、フランスの大企業においては「つながらない権利」を定める労使協定の締結が進んでいるようです。

日本でも2020年12月25日に厚生労働省より公表された「これからのテレワークでの働き方に関する検討会報告書」において、「つながらない権利」について言及されています。

テレワークは働く時間や場所を有効に活用でき、育児等がしやすい利点がある反面、生活と仕事の時間の区分が難しいという特性がある。このため、労働者が「この時間はつながらない」と希望し、企業もそのような希望を尊重しつつ、時間外・休日・深夜の業務連絡の在り方について労使で話しあい、使用者はメールを送付する時間帯について一定のルールを設けることも有効である。

例えば、始業と終業の時間を明示することで、連絡しない時間を作ることや、時間外の業務連絡に対する返信は次の日で良いとする等の手法を取ることがありうる。労使で話しあい、使用者は過度な長時間労働にならないよう仕事と生活の調和を図りながら、仕事の場と私生活の場が混在していることを前提とした仕組みを構築することが必要である。

最後に

中国が世界経済のリーダーシップをとりつつある中で、日本企業・日本人として
これまでの枠組みを超える取り組みにチャレンジしていかないと遅れていくばかりです。
ワーケーションを今回は取り上げましたが、これまでの企業常識を超えた取り組みを行う中で、社内のルール見直しによる生産性の向上が期待できます。

2021年度は、やったことがないことをやる、をキーワードに取り組んでいくことが望ましいと思います。

下村 勝光(しもむら かつみつ)
MIRACREATION株式会社 取締役。社会保険労務士法人MIRACREATION 代表社員。
仕事を通じて「笑いと驚き」を提供したい!をコンセプトに、北浜にある大阪証券取引所ビル8Fを本拠地としつつ、日々テレワーク中。
「難しいことをおもしろくして」をモットーに、現場に即した具体的なアドバイスを受けられると経営者から人気を博しております。
生まれは茨城県、育ちは大阪。趣味はフルマラソンで何とか3時間28分台を目指しております。

CO-MITでは、様々な目的から全国で研修・合宿施設の検索が行えます。
研修合宿施設検索サイト「CO-MIT(コミット)」で施設検索する!

また、ご希望の研修合宿を一括手配する「専門家に相談」サービスもご用意しております。
ホテルや研修センターをはじめ、全国のさまざまな施設と緊密に連携。研修や合宿の目的・日時・参加人数などを踏まえ、プロの視点から最適な施設および備品等の選定・提案・手配を進めます。
ぜひお気軽にご利用ください。
専門家に相談する!

記事一覧へ

SEARCH NOW CO-MITで施設探しをしてみませんか?

CO-MITは“研修合宿のプロが選んだ、厳選された会場を「プロ目線で検索できる」”
研修合宿施設の検索サイトです。

施設を検索してみる