入社辞退や早期離職を食い止める!?10月の今考えたい、入社前の内定者フォローの重要性と具体的施策

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入社辞退や早期離職を食い止める!?10月の今考えたい、入社前の内定者フォローの重要性と具体的施策
こんにちは! 今年度も上半期が終わり、節目である10月を迎えている企業様も多いのではないでしょうか。我が息子も大学4回生で、8月には入社する企業の研修施設見学とバーベキュー、10月の内定式を踏まえ、11月には懇親会があるようで、すでに内定者同士でのつながりもできているようで、第一志望ではなかったものの、入社する覚悟が固まり、希望も高まっているようです。

今回はマイナビ関連の研究所から発表された興味深い情報を元に、新卒採用をしている企業様が 内定式から入社までの残り6ヶ月に行うこと、学ぶべき視点についてお伝えします。

頻度と体験品質の両軸で内定者との接点を設計しましょう

マイナビ総合研究所「内定者フォローに関する調査」(2026年7月3日発表)が示すデータから明確な事実が浮かび上がります。内定者フォローは単なる接触活動ではなく、入社への納得度を直結させる経営課題であり、その成否は頻度と体験の質によって決まります。

人事担当者は残された6カ月間で、体系的かつ実践的な内定者フォロープログラムを構築・実行する必要があると思います。

日本企業の内定者フォローの実態と課題

調査によりますと、内定先企業から内定者が受けるフォローの頻度は、59.3%が月1回以上という水準です。そんなに多いの?と、一見すると高い数字に見えますが、これは企業が「接触している」という事実に過ぎません。より重要なのは、その接触の内容と質だと思います。

現在、企業が実施している内定者フォローの内容(複数選択)の上位3つは、①内定式(60.4%)、②内定者との交流・懇親会(50.2%)、③先輩社員との交流・懇親会(32.2%)です。一般的な企業行事や親睦活動が主流であることがわかります。

しかし、内定者本人が「受けた印象が良かった施策」として挙げる項目は全く異なります。最も高く評価される施策は、①社内資料・資料の共有(83.0%)、②社内見学・工場見学(80.1%)、③先輩社員との交流・懇親会(80.1%)、④業務体験・内定者インターンシップ5日以上(79.4%)です。 この乖離から読み取れるのは、企業が提供している活動と、内定者が実際に価値を感じている体験にズレが存在するという課題です。

企業規模別に見ると、業務体験・内定者インターンシップの実施率は、小企業で87.8%、中企業76.7%、大企業75.4%と、むしろ小企業の方が高いことが示唆しています。大企業が形式的な内定式に依存しすぎ、内定者にとって本当に必要な「仕事の具体像」を伝える機会を逃しているかもしれないということではないでしょうか。

フォロー回数と入社納得度の相関性

入社に対する納得度の変化を見ますと、フォロー前の納得度が「低」であった内定者のうち、フォロー後に納得度が「高」へ変わった方が24.2%でした。内定者フォローが入社辞退や早期離職を防ぐ手段となる可能性があると示唆している、考えることができると思います。

さらに衝撃的なのは、フォロー回数と納得度の関係です。フォロー1回目の内定者の満足度は「高」が50.7%であるのに対し、フォロー10回超の場合は90.3%に跳ね上がります。つまり、継続的かつ定期的な接点が、内定者の不安を払拭し、入社への期待感を高める仕組みが確実に存在することが証明されていると思います。

人事担当者が10月から3月までに行うべき具体的施策

1.月1回以上のフォロー計画を作成し、スケジュール化する

59.3%のフォロー頻度という現状を踏まえ、自社がこれ以上を実現できるか検証すべき時期だと思います。まだ間に合うと思いますので、最低限、月1回の定期的な接点を全内定者に対して確保するシステムを構築してください。10月、11月、12月、1月、2月、3月、の6カ月間で、最低6回の接点を作りましょう。これは誰が、いつ、何を伝えるか、を可視化すべきです。

2.「業務体験」「内定者インターンシップ」「先輩社員交流」の実施を優先する

形式的な内定式や親睦活動より、内定者本人が「良かった」と評価する施策に重点を置き、取り組んでいきましょう。

特に、業務体験やインターンシップ形式で実務に触れさせることは、小企業で87.8%と高い実施率を誇り、内定者に好印象を与えています。大企業であっても、部門ごとに短期プログラム(2週間~1ヶ月)を用意する工夫が必要ではないか、と思うところです。

3.人事面談を単なる「雑談」から「キャリア不安解消」の機会に昇華させる

現在の調査では、人事との面談が32.1%の実施率にとどまっています。これは改善すべきポイントかもしれません。内定者が持つ不安は、仕事の内容、人間関係、キャリア見通し、給与・福利厚生などの具体的で多岐にわたります。人事が「入社までに何度も相談できる存在」として認識されることが、納得度を大きく変えるものだと思っています。

また、ハラスメントの中には、特に繊細な内容が含まれてくる可能性のあるセクハラ等への対応として、社内フローの徹底が本当に大事になってきますので、研修で周知徹底が必要です。

4.社内情報の積極的な開示と「見える化」を急ぎ実行する

調査で最も評価された「社内報・資料の共有」(83.0%)は、比較的に実行しやすいながら、効果が高いと思います。我が息子も入社企業の内容がわかる冊子等を配布され、私にも見せてくれていました。冊子だけでなく、組織図、事業内容、給与体系、育成制度、OB・OG情報、オフィス環境など、内定者が知りたい情報をデジタルプラットフォーム(内定者向けポータル)上に整理し、随時更新していく形式も今の時代であれば効果的だと思います。匿名で質問できる仕組みも有効かもしれません。

「納得度」の本質を問い直す

最後に、人事担当者が学ぶべき視点をご紹介します。入社納得度の向上は、単なる「入社式までの繋ぎ」ではなく、最初の数年間の生産性、心理的安全性、定着率を左右する経営資産の形成だと考えてもらいたい、ということです。

現在、多くの企業は新卒採用を「採用活動」で終わらせ、人材育成を「配属後」から始めると考えているケースが一般的だと思います。しかし、調査データが示すのは、内定期間の過ごし方そのものが、新卒入社者の最初の成長軌道を決定するということではないでしょうか。

フォロー回数が10回を超える企業の内定者の納得度が90.3%に達するのは、単に「接点が多い」からではなく、その企業が一貫して「新卒者を大切にしている姿勢」を実証するプロセスであり、人を大事にする企業であることが伝わると思います。人事は、これからの6カ月を「採用の終わり」ではなく「人材育成と組織文化の最初の実践」として、位置付けを直すべきだと思います。

そしてそのためには、人事自身が「内定者は既に会社の一員である」という認識を持ち、彼らの不安と期待に真摯に向き合う姿勢が不可欠です。来年の新卒採用で忙しくて、と言いたくなるご担当者様もいらっしゃるとは思いますが、そこは人材不足時代における最重要取り組みとして、社内で対応者を増やす等、会社を挙げて対応してもらいたいところですね。

まとめ

私も我が子を4月から新社会人として送り出す親として、子供が納得して決めた組織で活躍してもらう姿を楽しみにしています。それが家庭内にいて伝わってくるレベルで企業側が動いてくれている様子がわかると親としても安心できると実感しています。そのような企業が一社でも増えることが、良い日本を作ることにつながることだと確信しています。

参考:「内定者フォローに関する調査」(2026年7月3日発表)|マイナビ総合研究所

https://www.mynavi.jp/news/2026/07/post_53885.html

下村 勝光(しもむら かつみつ)
MIRACREATION株式会社 取締役。社会保険労務士法人MIRACREATION 代表社員。
仕事を通じて「笑いと驚き」を提供したい!をコンセプトに、北浜にある大阪証券取引所ビル8Fを本拠地としつつ、日々テレワーク中。
「難しいことをおもしろくして」をモットーに、現場に即した具体的なアドバイスを受けられると経営者から人気を博しております。
生まれは茨城県、育ちは大阪。趣味はフルマラソンで何とか3時間28分台を目指しております。

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