【事例アリ】ワーケーション導入に伴う課題と解決アイデア

2022.3.24

【事例アリ】ワーケーション導入に伴う課題と解決アイデア
ワーケーションは通常のオフィスからガラリと変わった環境で行うゆえ、どうしても「うまくいかない」イレギュラーが起こりうるもの。
しかしワーケーションは企業と社員によい効果をもたらしてくれることもあり、なんとか円滑にワーケーションを取り入れたいと検討中の担当者も多いでしょう。
そこでこの記事では、ワーケーションの導入で起こりうる課題を紹介しながら、解決策を考えていきます。

ワーケーションの課題は5つ

ワーケーションの課題については、株式会社ガイアックス(本社・東京都千代田区)が2021年に行なった「ワーケーション実態調査」が参考になります。
同調査でワーケーション経験者に課題を尋ねたところ、次の項目が挙がりました。

<ワーケーションの課題>
●費用がかかる
●職場との調整が難しい
●仕事環境が整った旅先をみつけづらい
●仕事とプライベートをわけるのが難しい
●生産性が落ちそう

出典:【ワーケーション実態調査】 約47.8%が「バケーション」だけではなく「ワーク」も重視し旅先選定 〜単身、平日、短期間。ソロワーケーションのニーズが明らかに〜

参考:Gaiax – ガイアックス オフィシャルサイト
https://www.gaiax.co.jp/pr/press-06292021/

ここからは5項目それぞれを解説しながら、解決策を探していきます。

「費用がかかる」課題はこう解決しよう

場所代や移動費など、ワーケーションにはどうしてもある程度のコストがかかります。またワークとは別にアクティビティも行うとなれば、さらにコストがかかってきます。

高いパフォーマンスを出す

企業はワーケーションによって、仕事のパフォーマンスをあげるというメリットを得られます。
そしてこのメリットがコストを上回るとき、企業は「ワーケーションを実施してよかった」となります。

「費用がかかる」課題は、ワーケーションのワーク部分のパフォーマンスを上げることでしか解決できないでしょう。ワークのパフォーマンスに期待するなら、実施にあたり「なぜこの業務でワーケーションを行うのか」「行うことで得られる具体的なゴール」などを事前にしっかり固めておくといいかもしれません。

「職場との調整が難しい」問題はこう克服しよう

仕事には、ワーケーション化できないものもあります。そのためワ―ケーション化できない仕事の担当者は、社内にワーケーションが導入されることを快く思わないか、もしくは無関心になるでしょう。結果、ワ―ケーション参加者と社内居残り組の調整が難航することがあります。

コミュニケーションツールをフル活用する

旅先の社員と職場にいる社員との調整が難しくなるのは、コミュニケーションの断絶が起きてしまうからです。
そのためワ―ケーションを導入するときは、SlackやChatworkなどのビジネスコミュニケーションツールをフル活用してみてください。
そもそも旅先と職場の調整が必要な仕事を、ワーケーション先に持ち込まないことも大切です。下手したら業務効率低下にも繋がるため、業務毎に「離れた場所でも作業効率に支障が出ないか」を判断するようにしましょう。

「仕事環境が整った行き先を見つけづらい」課題はこう解決しよう

旅先で仕事がしづらいのは当然です。なぜならホテルや旅館、別荘やコテージ、キャンプ場は職場のような「仕事仕様」になっていないからです。
したがってワーケーションの企画担当者は、旅先の仕事環境を整えることを検討しなければなりません。

滞在先のホテルや賃貸マンションと交渉する

旅先の仕事環境を整えるには、滞在先に仕事ツールを持ち込む必要があります。
ワーケーション企画担当者は、社員を滞在させるホテルや賃貸マンションオーナーと交渉して仕事机や椅子、インターネット環境を用意してもらうとよいでしょう。
そしてワーケーション企画担当者自身が一度現地に赴いて、何が必要か確認することをおすすめします。

「仕事とプライベートをわけるのが難しい」問題はこう克服しよう

ワーケーションで仕事とプライベートをわけづらいのは当然です。ワークとバケーションの融合がワ―ケーションだからです。

無理に仕事とプライベートをわけないようにしてはいかがでしょうか。
ホテルの目の前の海でサーフィンを1時間して、カフェで休憩しながら仕事のことを考える、というスタイルを許容するのです。
もしくは、キャンプ場で焚火の炎をながめながら同僚と仕事の話をしてもよいでしょう。

それでも「ワーケーションのメインは仕事なのでけじめをつけたい」と考えるのであれば、管理職がワ―ケーション中のスタッフを管理できるような体制を作っておくとベターです。進捗共有など、やり方はさまざまあるでしょう。

「生産性が落ちそう」という課題はこう解決しよう

もしワ―ケーションを導入した結果、明らかに生産性が落ちたら、中止を検討したほうがよいかもしれません。
しかし、本当に生産性は落ちているのでしょうか。

仕事の生産性の測定は簡単ではありません。
たとえば事務処理量や売上高、販売数といった「仕事の結果をすぐに数値化できるもの」は生産性を測定しやすいです。しかし新しいアイデアや職場のコミュニケーションの深まり、リフレッシュ効果といった成果は測定しづらいでしょう。もしくは、それらの効果は未来に出ます。

ワ―ケーション導入による生産性の変化は、社内で基準を設定して測定する必要があります。たとえば従業員アンケートを行いリフレッシュ面で高い効果を感じた人が多ければ、「生産性が上がっていると推定できる」と判断できるでしょう。

企業の導入事例からみた課題&得られる効果

実際にワーケーションを導入した企業は、どのような課題に直面し、それをどう乗り越え、どのような成果が得られたのでしょうか。
日本航空(以下、JAL)とユニリーバ・ジャパン(以下、ユニリーバ)の事例を紹介します。

JALの場合

JALは休暇に仕事をしてもよいというルールをつくりました。社員が休暇中に旅行に出て、旅先で仕事をすればワ―ケーションになります。
JALでは次のようなルールをつくっています。

●テレワークのルールをベースにして、業務時間より休暇の時間を多くした
●事前にワーケーションの実施を申請し、就業場所を上司に報告する
●ワーケーション中の始業時間と終業時間を上司に報告する
●勤怠管理システムを導入して、ワ―ケーション参加者に登録してもらう
●上司はワーケーション中の社員の業務進捗状況を共有する

JALは管理型のワ―ケーションを採用しています。

参考:観光庁 ワーケーション導入企業事例-日本航空株式会社-
https://www.mlit.go.jp/kankocho/workation-bleisure/corporate/case/jal/

ユニリーバの場合

ユニリーバには、ワ―ケーションを導入する前から、働く場所と時間を社員が自由に選べる仕組みがありました。ワ―ケーションの下地ができていたことになります。

ユニリーバがこの仕組みについて社員にアンケートを行ったところ、「人生が変わった」「ストレスが減った」「仕事への意欲が増した」といった高評価を得られました。

一気に本格的なワ―ケーションを導入するのではなく、最初は「近くの喫茶店で仕事をしてもよい」といった、ハードルが低いプチ・ワーケーションから始めたのがよかったのでしょう。

参考:観光庁 ワーケーション導入企業事例-ユニリーバ・ジャパン-
https://www.mlit.go.jp/kankocho/workation-bleisure/corporate/case/unilever/

課題があるからやる意義がある

ワーケーションは常に「ワークとバケーションの両立は可能なのか」という課題を突きつけます。
しかし、ワーケーションの課題を克服して、大きな成果を得ている企業もあります。ということは、課題があるから得られる果実が大きいともいえるでしょう。
企業がワーケーションに挑戦してみる意義は十分あると思います。

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