＜2024年度最新版＞ 合宿研修費用（宿泊・飲食費）の相場について

ビジネスホテルの客室平均単価は倍以上に

パンデミックの終息とともに、観光需要が急回復をしています。コロナ明けのリベンジトラベル需要だけでなく、円安による影響で、海外インバウンドが急増したことに加えて、海外旅行から国内旅行に切り替える日本人も増えています。しかしながら、受け入れ側のホテルや旅館などの宿泊施設はコロナ禍で手放したパート・アルバイト・外国人スタッフなどの人員が戻らず、深刻な人員不足に陥っています。どのホテルも客室の稼働を抑えて、単価を高くして利益を確保する戦略に切り替えており、全国的に客室の価格が高騰しています。

出所：株式会社Ａカードホテルシステム資料より
図１は弊社グループの株式会社Ａカードホテルが集計した東京・大阪地区のビジネスホテル客室平均単価の推移です。コロナ禍の2022年1月が6,000円前後だったのに対し、2023年9月時点では12,000円を上回っています。ビジネスホテルだけでなく、企業研修での利用頻度の高いシティホテルやリゾートホテルの宿泊単価も同様に上昇している傾向です。

飲食の料金も値上げの傾向

施設における飲食についても物価の上昇を受けて値上げの傾向が続いています。
お弁当やレストランの利用だけではなく、懇親会についてもこれまで以上に予算を見ておく必要があります。感覚値ですが以前と比較して2～3割ほど割高になっている印象です。
イベントホールや貸し会議室に料理を運ぶケータリングサービスがありますが、こちらも需要の増加に供給が追いついておらず、料金の高騰だけでなくそもそも手配しにくくなっています。
懇親会やパーティの開催を決める前に、まずは手配可能かどうか確認をしておく必要があります。

一般的な合宿研修にかかる費用項目と料金目安

合宿研修は時期や内容により相場が異なるので、統計データを出すことは難しいのですが、弊社でご案内している一般的な費用項目と料金の目安を記しておきます。

◎一般的な宿泊施設（ホテル・研修所等）の下限料金目安（おひとり様料金・諸税別途）
（※施設のグレード、時期、内容等により料金は大幅に変動します。あくまで参考としてお考え下さい。）

◎３０名１泊２日の場合のモデル料金（税込）

今後の見通し

引き続き物価上昇や観光需要の増加傾向は継続する見込みですので、今後宿泊費や飲食費の高騰傾向はしばらく継続すると思われます。費用を抑えるためには繁忙期を避ける、早めに計画を立てて実施時期に柔軟性をもつなどの工夫が必要と思われます。

石川朋哉（いしかわともや）

企業研修やイベントの受け入れを行うホテルやコンファレンスセンターの運営実務を経て、2018年に株式会社ホスピタリティエージェント入社、「施設を運営する側の目線」と自身のマネジメント職や人事部門職での経験からの「研修を主催する側の目線」の双方を持つことを強みとし、施設運営のコンサルティングやマーケティングサポートを担当。