マンネリ化した忘年会を「研修×パーティ」に変える ~新しい社内イベントの仕掛け方~

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マンネリ化した忘年会を「研修×パーティ」に変える ~新しい社内イベントの仕掛け方~
いよいよ今年も早いもので2ヶ月をきりました。この時期になりますと私は自社の忘年会での出し物を本格的に練習する時期となります。昨年はMrs. GREEN APPLEのモノマネで、今年はミルクボーイ的な漫才をやろうとコンビを組み、コンビ名「ミラクリボーイ」としてネタ合わせに邁進しているところです。
私は楽しみながら忘年会を迎えることができる性格ですが、毎年この時期に人事・総務担当者の中でも「忘年会イベント」の企画で悩まれている方々もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は悩めるご担当者のための参考情報をお伝えします!

制度疲労を起こしている従来の忘年会

「若手社員の参加率が年々下がっている」「ただの飲み会に会社の経費を使うことへの風当たりが強い」「結局、いつも同じメンバーで固まってしまい、部署間の交流に繋がらない」。こうした現場のリアルな声に直面し、社内イベントのあり方そのものに疑問を抱いているご担当者様は少なくありません。

多様な働き方が浸透し、価値観が多様化する現代において、従来型の「とりあえず居酒屋に集まってお酒を飲む」というスタイルは、すでに制度疲労を起こしています。しかし、社内イベントを単に「廃止」してしまうのは早計です。リモートワークやハイブリッドワークが定常化した今こそ、社員同士がリアルに集い、組織の熱量を高める場の重要性はかつてなく高まっているからです。

そこで、従来の忘年会をアップデートさせた「研修×パーティ」という新しいイベントを企画してはいかがでしょうか。これは、単なる慰労会を「組織のエンゲージメントを高める戦略的な投資」へと変化させるアプローチです。

なぜ従来型の忘年会は機能しなくなったのか

アップデートを図る前に、まずは現状の課題を整理したいと思います。これまでの宴会が抱える主な問題点は以下の3点だと思います。

1.心理的安全性の欠如と世代間ギャップ

「飲みニケーション」という言葉が死語になりつつあるように、アルコールの力を借りたコミュニケーションに抵抗を感じる層が増加しています。上司のお酌や、業務時間外の強制的な参加は、エンゲージメントを高めるどころか離職のきっかけにすらなり得るのではないかとビクビクしてしまいます。

2.コミュニケーションの固定化

広い座敷や円卓に座った場合、会話ができるのは両隣と正面の数名に限られます。結果として「いつもの部署のいつものメンバー」で仕事の愚痴を言い合うだけになり、本来の目的であるはずの「部門間連携の強化」や「新たなイノベーションの創出」に繋がりにくくなります。

3.投資対効果の不明確さ

会社から補助金を出してもらう場合、経営陣からは「その費用で組織にどのようなリターンがあったのか」が問われることがよくあります。単なる飲食代としての経費は、昨今の厳しいコンプライアンスやコスト削減の波の中では正当化しづらくなっており、経営陣への面倒な説明をするくらいなら、やらない方が楽かも、と思うケースもあるのではないでしょうか。

解決策となる「研修×パーティ」のメカニズム

これらの課題を一挙に解決するのが、「研修(インプット・ワーク)」と「パーティ(交流・アウトプット)」をセットにした半日〜1日がかりのイベント設計です。例えば、午後13時から17時までを研修とし、17時以降に同会場、もしくは併設されたラウンジスペースで「ケータリングを活用した懇親パーティ」を行うというスケジュールです。場合によっては、午後13時から15時までを研修、15時〜終業時刻までをパーティとして業務時間内に完結するパターンも今どきだと思います。研修内容は、堅苦しい座学である必要はありません。

1年間の「グッドニュース」共有ワーク

今年1年で嬉しかったことや達成した小さな成功体験をグループで発表し合います。ポジティブな雰囲気で終えられるため、その後の懇親パーティへの移行がスムーズです。

ゲーム感覚のライトなチームビルディング

広い座敷や円卓に座った場合、会話ができるのは両隣と正面の数名に限られます。結果として「いつもの部署のいつものメンバー」で仕事の愚痴を言い合うだけになり、本来の目的であるはずの「部門間連携の強化」や「新たなイノベーションの創出」に繋がりにくくなります。

サンクスカードの記入と交換

今年お世話になったチームメンバーへ、感謝のメッセージカードを書いて直接渡すワークです。忘年会という1年の締めくくりの場にふさわしく、チーム内に温かい雰囲気を作ることができます。

こうした「気楽なコンテンツ」を前半に配置することが最大のポイントです。

人事・総務視点で見る3つの圧倒的メリット

この「研修×パーティ」形式を採用することで、次のようなメリットがもたらされます。

1.参加率の向上と「公平性」の担保

前半の研修部分を「業務時間内の公式なプログラム」として位置づけることで、若手社員や育児・介護等の事情を抱える社員も参加しやすくなります。パーティ部分を夕方早めの時間帯からスタートさせ、終業時刻までや19時くらいに中締めをして解散にすれば、「夜遅くまでの飲み会は参加できないが、この時間なら参加できる」という層を確実に取り込むことができます。

2.共通体験が生み出す「質の高いコミュニケーション」

これが最大の効果です。前半の研修やワークショップで「ゲームで協力して盛り上がった」という共通体験が、後半のパーティでの最高の「お酒のつまみ」になります。研修で初めて話した他部署のメンバーとも、パーティの場では「あのワークの時の発言、面白かったですね!」と自然に会話が弾みます。アイスブレイクが既に完了しているため、従来の飲み会ではあり得なかった質の高いネットワーキングが実現します。

3.予算の正当化と教育研修費の活用

単なる「交際費」や「福利厚生費」としてではなく、「教育研修費」としての予算化が可能になります。組織開発や人材育成という明確な目的とリターンが存在するため、経営層への稟議も圧倒的に通りやすくなります。質の高い会場への予算も確保しやすくなるでしょう。

成功の鍵を握る「会場選び」の条件

この「研修×パーティ」を成功させる上で、企画内容と同等かそれ以上に重要なのが「会場の選定です。一般的な居酒屋やホテルの一室、あるいは無機質な貸し会議室では、このコンセプトは成立しません。

会を成功させる会場には、以下の要件が求められます。

フレキシブルな空間設計

前半のグループワークで使いやすい「島型」のレイアウトから、後半の立食パーティに向けたレイアウト変更がスムーズに行える広さと動線が必要です。

充実した機材とネットワーク環境

ワークショップの動画をリアルタイムに映し出す大型スクリーン、高品質な音響設備、そして安定したWi-Fi環境は必須です。オンライン参加者を交えたハイブリッド形式で開催する場合、これらの設備が不十分だとイベントの進行自体がストップしてしまいます。

非日常感を演出する洗練されたデザイン

「いつもの会社の会議室」の延長線上では、社員の創造性は刺激されません。リラックスして対話ができるラウンジのような内装、開放感のある窓、木目調の温かみのあるインテリアなど、一歩足を踏み入れた瞬間に「今日はいつもと違うぞ」と感じさせる特別感が不可欠です。

質の高いケータリングへの対応力

研修終了後、そのままスムーズにパーティへ移行できるよう、ケータリングの搬入・セッティングに慣れている会場を選ぶことが重要です。美味しい食事と飲み物は、参加者の満足度に直結します。

まとめ

組織の形が変わりゆく今、社内イベントも変革の時を迎えています。ただ惰性で続ける忘年会から、社員一人ひとりの成長と組織の結束を強める「研修×パーティ」へ。

まずは、日常のオフィスから離れ、社員の心を解放する「非日常の舞台」を探すことから始めてみてください。

下村 勝光(しもむら かつみつ)
MIRACREATION株式会社 取締役。社会保険労務士法人MIRACREATION 代表社員。
仕事を通じて「笑いと驚き」を提供したい!をコンセプトに、北浜にある大阪証券取引所ビル8Fを本拠地としつつ、日々テレワーク中。
「難しいことをおもしろくして」をモットーに、現場に即した具体的なアドバイスを受けられると経営者から人気を博しております。
生まれは茨城県、育ちは大阪。趣味はフルマラソンで何とか3時間28分台を目指しております。

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