社員研修・社員合宿研修の効果測定方法とは?研修の「見える化」を実現する

2020.8.13

社員研修・社員合宿研修の効果測定方法とは?研修の「見える化」を実現する
研修担当者は、社員研修や社員合宿の準備や運営だけではなく、研修を実施したことで「どのような効果が出ているのか」「どの程度業績に貢献しているのか」などの研修効果を求められます。
そもそも研修は社員の資格認定試験への研修(社内の認定ものとオフィシャルな資格制度)やスキル向上など数値化しやすいものから、マインド醸成など定量化が難しいものなど様々な内容があります。多種多様な研修の研修効果を明らかにしなければならないわけです。

そこで今回は研修の「見える化」を実現する効果測定方法について紹介します。

研修効果「見える化」と研修担当者の悩み

社員研修や社員合宿には、その研修が実施された効果がどのようにあったのか、研修効果を明らかにする必要があります。
また、業績に対する貢献度合いなど経営視点で見える化を行わなければなりません。
そんな中、研修効果の効果測定の方法に悩みを抱える研修担当者は多くいるのではないでしょうか。研修効果測定を計画するときに参考になるのがドナルド・カークパトリックモデルの4つのレベルです。

研修を評価するドナルド・カークパトリックモデル4つのレベル

ドナルド・カークパトリックモデルとは、1975年にドナルド・ L・カークパトリックによって提案されたものです。
研修効果をレベル1からレベル4までの4段階(反応、学習、行動、結果)で評価するもので、研修効果測定の代表的なモデルのひとつにあげられています。

レベル1 反応 
レベル1では実施した社員研修や社員学習などの教育に対しての満足度を評価します。評価を測定するために担当者が実施する施策としては、社員研修や社員学習などの教育を実施した後に行う参加者への満足度アンケートが挙げられます。
レベル1でアンケートなどから効果を測定するには以下の点に注目する必要があります。
・定量化が可能な明確な基準をもったアンケート項目を考えます。

・社員研修や社員学習についての意見や感想を記入する項目を入れます。

・社員研修や社員学習を実施した後、すぐにアンケートを実施します。

レベル2 学習
レベル2では実施した社員研修や社員学習などの教育に対する参加者の学習効果を評価します。評価を測定するために担当者が実施する施策としては、社員研修や社員学習などの教育を実施した後に行う参加者への理解度テスト、検定試験、実技試験などが挙げられます。
レベル2で理解度テスト、検定試験、実技試験などで効果を測定するには以下の点に注目する必要があります。
・社員研修や社員学習などの教育を受ける前と受けた後の知識とスキルが測定できるようにします。

・社員研修や社員学習などの教育を実施した社員と、未実施の社員の知識とスキルが比較できるようにします。

・社員研修や社員学習などの教育の習熟度が測定できる理解度テスト、検定試験、実技試験を実施します。

レベル3 行動
レベル3では実施した社員研修や社員学習後に、参加者が業務改善などの行動を起こした度合いを評価します。評価を測定するためには、参加者へのヒアリングや、職場での上司や同僚、部下などが評価を行います。
・参加者へは社員研修や社員学習などの教育を受ける前と受けた後の行動の違いをヒアリングします。

・職場での上司や同僚、部下は、社員研修や社員学習などの教育を実施した社員と、未実施の社員の行動の違いを比較します。

・参加者へのヒアリングや、職場での上司や同僚、部下などが評価し、効果が測定できるように期間を設けて数回実施します。

レベル4 結果
レベル4では、実施した社員研修や社員学習などの教育によって、企業にどの程度の結果が生まれたかを評価します。結果とは具体的には、業績アップ、生産性向上、品質改善、コスト削減、クレームの減少、事故の減少、離職率低下などさまざまな視点で評価します。
・結果が出るまでにはある程度の期間が必要なので、期間をあけて測定します。

・評価には費用対効果を考慮します。

レベルが高くなると測定のために多くの時間が必要となりコストもかかります。
また行動や結果を表す指標の動きと実施した社員研修や社員学習の関連を探る必要も出てくるため、評価測定は難しくなります。

研修効果測定の流れ

研修担当者は、社員研修や社員合宿を考える際に研修効果を考慮して計画を立てる必要があります。

(1)研修の設計
研修効果を期待するためには、研修設計の段階で、企業の現状と課題に基づき、研修の目的、研修対象者、効果評価項目などを明確にします。

(2)測定
研修効果測定には、前述のドナルド・カークパトリックモデルなどを活用します。アンケートやヒアリング、テストなどを実施し、研修の設計の段階で明確化した効果評価項目に基づき、数値で表せる効果測定を行います。

(3)分析評価
分析では、社員研修や社員合宿の実施前と実施後で、どのような行動の変化がみられ、結果的に企業経営にどんな効果をもたらしたかを評価します。さらに、今後の課題も見える化をしていきます。

(4)次期施策の検討
分析評価によって、明らかになった結果と課題をもとに、次期施策の検討を実施します。

目的にそった研修の「見える化」

研修の種類によって効果測定の難易度は異なり、すべての研修で業績にどの程度貢献しているのかまで厳密に測定するためには時間とコストが大きくかかります。研修の設計の段階で、目的に合わせてどこまで効果測定をするのが最適なのか、費用対効果も含めて検討すべきでしょう。

まとめ

・研修は、実施後の効果を明確にしなければならない。また、業績に対する貢献度合いなど経営視点で見える化を行わなければならない。

・見える化を実現する為の研修効果測定に活用したいのがドナルド・カークパトリックモデルの4つのレベル(反応、学習、行動、結果)だ。

・研修効果測定は、「研修の設計」「測定」「分析評価」「次期施策の検討」の順で行うと効果的である。

・研修の設計の段階では、目的に合わせてどこまで効果測定をするのが最適なのか、費用対効果も含めて検討すべきである。

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