【事例アリ】実証実験から見たワーケーションの効果

2022.3.30

【事例アリ】実証実験から見たワーケーションの効果
ワ―ケーションには高い効果が期待されていて、国(観光庁)が「ワーケーション&プレジャー」というキャンペーンを実施しているくらいです。
ワーケーションの効果の測定には、民間企業も力を入れています。たとえばJALなどは大学と共同でワーケーションの検証実験を行い、その効果を立証しました。
今回は実験データやエビデンスをもとにした、ワーケーションの効果についてご紹介します。

ワーケーションとは仕事とバケーションを融合させたもの

ワーケーションは「ワーク+バケーション」なので、仕事と休暇の融合ととらえることができます。たとえば観光庁はワ―ケーションを「仕事と休暇を組み合わせた滞在型旅行」と、働き方改革に合致した新たな旅のスタイルと定義しています。

参考:観光庁 「新たな旅のスタイル」ワーケーション&ブレジャー
https://www.mlit.go.jp/kankocho/workation-bleisure/

ワークとバケーションの融合であるワーケーションですが、企業が導入する際はワークが主体になるようなスタイルだと、より業務に直結した効果を得やすくなるでしょう。
自社で導入を検討中の方に向けて、ここからは実施企業によるワーケーションの効果を見ていきましょう。

ワーケーションの効果検証事例その1

ひとつ目は冒頭で触れた、JALやNTTデータなどを含めた3社と慶応義塾大学合同による、ワーケーションの効果検証実験をご紹介します。

実験概要

実験内容は以下のとおりです。

目的:ワーケーションの効果・効用に関するエビデンス獲得
実験場所:カヌチャリゾート (〒905-2263 沖縄県名護市字安部156-2 https://www.kanucha.jp/)
参加者:上記研究チーム企業の所属メンバーを中心とした男女18名
出典:2020年7月27日付
NTTデータ経営研究所プレスリリース「ワーケーションは従業員の生産性と心身の健康の向上に寄与する~ワーケーションの効果検証を目的とした実証実験を実施」より
https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/200727.html

ワーケーション期間は3日間で、期間中はウェアラブルデバイスを装着し参加者の行動データを収集しています。

休暇の環境と仕事の環境

被験者がすごしたカヌチャリゾートは、約80万坪の敷地にホテルやレストラン、プライベートビーチや屋内・外プール、ゴルフ場やリラクゼーションなどを配した一大リゾート施設です。被験者たちは3日間、ここで過ごせました。
仕事環境はホテル内に執務エリアを用意したほか、自室でも仕事ができるようなスタイルをとっています。

Webアンケートの内容

期間中、参加者には既定のタイミングにて、下記に関するWebアンケートを求められました。

Segmentation preference(公私分離志向)
リカバリー経験
ワークエンゲイジメント
職業性ストレス
仕事のパフォーマンス
組織コミットメント
罪悪感
職務満足度
主観的健康感
主観的メンタル状態
直近の業務内容(ワーケーション中)
直近の自由時間の過ごし方(ワーケーション中)
活動量(歩数・その他消費カロリーなど)
出典:2020年7月27日付
NTTデータ経営研究所プレスリリース「ワーケーションは従業員の生産性と心身の健康の向上に寄与する~ワーケーションの効果検証を目的とした実証実験を実施」より
https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/200727.html

結論:生産性と心身の健康にポジティブに働く

上記の測定を行った結果、ワーケーションには次のような効果があることがわかりました。

①経験することで、仕事とプライベートの切り分けが促進される
②情動的な組織コミットメント(所属意識)を向上させる
③実施中に仕事のパフォーマンスが参加前と比べて20%程度上がるだけでなく、終了後も5日間は効果が持続する
④心身のストレス反応の低減(参加前と比べて37%程度)と持続に効果がある
⑤活動量(運動量)の増加に効果がある(歩数が参加前と比べて2倍程度増加)
出典:2020年7月27日付
NTTデータ経営研究所プレスリリース「ワーケーションは従業員の生産性と心身の健康の向上に寄与する~ワーケーションの効果検証を目的とした実証実験を実施」より
https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/200727.html

実験チームは、ワーケーションが仕事の生産性やビジネスパーソンの心身の健康にポジティブな効果を生む、と結論づけています。

ワーケーションの効果検証事例その2

NTTデータは先ほどの実験とは別に、和歌山県でもワーケーションの実験を行いました。こちらはリモートワークと比較しているところがユニークです。
NTTデータ以外の参加者は、株式会社南紀白浜エアポート(本社・和歌山県白浜町)とTIS株式会社(本社・東京都新宿区)です。

実験概要

実験の内容は次のとおりです。

実施目的:南紀白浜地域における健康経営ワーケーションの効果・効用に関するエビデンス獲得
実験場所:
・SHIRAHAMA KEY TERRACE HOTEL SEAMORE(所在地:和歌山県西牟婁郡白浜町1821)
・ゲストリビングMu南紀白浜(所在地:和歌山県西牟婁郡白浜町字浜通り3076-1)
・椿温泉しらさぎ(所在地:和歌山県西牟婁郡白浜町椿1056-22)
・熊野本宮大社(所在地:和歌山県田辺市本宮町本宮1110)
参加者:TISを含む5社の男女20名(ワーケーション参加13名+在宅ワーク7名)
出典:2021年6月22日付
NTTデータ経営研究所プレスリリース「和歌山ワーケーションは業務生産性および心身健康の向上に寄与~在宅リモートワークとの比較~」より
https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/210622.html

実施中は、ワーケーションの仕事場を戸外にも設けられたそうです。また熊野古道のトレッキングなどアクティビティも用意されました。

結論:ストレスが減りパフォーマンスも向上

和歌山県ワーケーションの参加者は、東京でリモートワークをした人と比べて、次のような効果を得られました。

① 職業性ストレス(労働に際して発生する身体的・心理的なストレス)が、ワーケーション期間中およびワーケーション終了後も低減した。特に抑うつ感(気分の落ち込みや物事に集中できない感覚)は、期間中に最大56.2%、終了後も42.5%低減した。
② リカバリー経験(良質なパフォーマンスを発揮するための業務後の回復機会)が、ワーケーション期間中に26.5%、ワーケーション終了後も23.2%向上した。
③ ワークエンゲージメント(仕事に対する活力・熱意・没頭の程度)が、ワーケーション期間中に23.9%、ワーケーション終了後も15.9%向上した。(ワークエンゲージメントの高い従業員が多い企業は、収益性が高く、離職率・無断欠勤が大幅に少ないことが別の研究で明らかになっている)
④ ワーケーション参加群の仕事のパフォーマンスが、ワーケーション終了後も向上した。
特にワーケーション前と後で、規定された職務(指示・期待された仕事を十分に行っている程度)は14.8%、WHO-HPQ(WHOが定める国際的な生産性指標)では17.2%向上した。
⑤ 上記①~③について、不参加群(在宅リモートワーク群)では、ワーケーション参加群で見られたような変化は見られなかった。
出典:2021年6月22日付
NTTデータ経営研究所プレスリリース「和歌山ワーケーションは業務生産性および心身健康の向上に寄与~在宅リモートワークとの比較~」より
https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/210622.html

どれもよい結果と言えそうですね。

企業の導入事例からもワーケーション効果がわかる

続いて、ワーケーションを実際に導入した企業が、どのような効果を感じているのかみていきます。

日本マイクロソフトの場合

日本マイクロソフトは、日常と特別をわけない働き方を進めていて、その一環として在宅勤務(リモートワーク)やワーケーションを取り入れています。
同社はワーケーションの効果として、経営者、従業員、人事管理3者のトリプルWinを獲得できたと感じているそうです。
日常と特別をわけないことで、従業員はいろいろなところで働き、いろいろな人とコラボレーションするようになりました。

さらに組織マネジメントの効果の高まりから、結果「企業競争力が高まった」と実感しています。
ワーケーションを含む自由な働き方が、企業経営にプラスになることがわかります。

参考:観光庁 ワーケーション導入企業事例-日本マイクロソフト株式会社-
https://www.mlit.go.jp/kankocho/workation-bleisure/corporate/case/microsoft/

野村総合研究所の場合

野村総合研究所はワーケーションに、2017年から取り組んでいます。徳島県三好市の古民家でキャンプをすることからはじめました。
1回の期間は2週間で、参加者(社員)には平日は通常に仕事をしてもらい、週末は休暇を取ってもらいました。つまり勤務形態は東京の会社に通勤しているのと同じです。

野村総研がこのワーケーションをはじめたのは、

①社員の業務モチベーションの維持
②働く環境を変えることで気づきを得てもらいたい
③イノベーションを生む

の3つの目的があったからです。
同社には「多様性が求められる時代において、会社のなかだけにいたらイノベーションは起きない」という考えがありました。

古民家ワーケーションは次のような効果を生みました。

●社員が成長した、考え方が変わった
●地方の課題に対する視野が広がった
●時間の使い方を考え直すようになった
●デジタルトランスフォーメーション(DX)化の必要性を感じた
●外に出て修業することの重要性を気づいた

こちらも高い効果が得られたようです。

参考:観光庁 ワーケーション導入企業事例-株式会社野村総合研究所(NRI)-
https://www.mlit.go.jp/kankocho/workation-bleisure/corporate/case/nri/

やってみる価値は十分ある

上記で紹介したとおり、ワーケーションの効果は実証されています。
従業員が元気になり、社内活性化、そして企業業績にもプラスになることがわかっています。ワ―ケーションを導入する価値は十分あるといえるでしょう。

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